MENU

街コンの勧誘は、いい人の顔でやってくる見分けるコツは?

  • URLをコピーしました!

街コンに行ってみたい。でも、変な勧誘に巻き込まれたら怖い。出会いへの期待と、詐欺まがいの誘いへの警戒を、同時に抱えている。マルチ商法、投資セミナー、怪しい自己啓発。街コンには、出会いを装ってそういうものに引き込もうとする人が、確かに紛れています。今回、実際に勧誘されかけた人たちに話を聞きました。彼らが口をそろえたのは、勧誘してくる相手は、最初、本当にいい人に見えた、ということでした。

最初に会ったコウタさんは、三十代の男性です。仕事が忙しく、気軽に参加できる街コンを探して、都内のイベントに申し込みました。会場は、居酒屋を貸し切ったカジュアルなもの。そこで連絡先を交換した女性と、後日会うことになりました。

「その日は、普通に楽しかったんです。会話も自然で、感じのいい人で。これぞ街コンの出会いだ、って思ってました」

目次

最初は、本当にいい人に見えた

会話が自然で、街コンらしい出会いだと思った

異変が出たのは、後日のデートでした。

「その人が、急に、最近人生が変わるような素敵な出会いがあったんだ、って熱く語り始めて。で、私も参加してる素敵なコミュニティがあるんだけど、一緒に来ない、って誘ってきたんです」

内容を聞くと、特定の商品を扱うビジネスで、自由な時間とお金が手に入る、という話でした。

「友達もたくさん増えたよ、ってすごい笑顔で。でも、僕が興味なさそうにしてたら、だんだん態度が変わってきて。LINEの返事も、遅くなっていって。後で調べたら、ネットワークビジネス系の集まりだったんです。最初は本当にいい人に見えただけに、なんか、力が抜けました」

勧誘が狙うのは、こちらの満たされない気持ち

勧誘してくる人が、なぜ最初はいい人に見えるのか。それは、彼らが、まず良い出会いを演じるからです。そして、こちらの中にある、満たされない気持ちに、静かにつけ込んでくる。出会いがほしい、認められたい、寂しい。その隙間に、するりと入り込む。

だから、真剣な人ほど、狙われやすい。婚活目的で街コンに通っていたケンさんは、四十代の男性ですが、まさにその立場でした。

「あるイベントで知り合った同世代の女性と、意気投合して、何回かデートしたんです。真剣に、この人いいかも、って思い始めた頃に、彼女の話が、だんだん変わっていって。副業で成功してる友達の話とか、チームで一緒に頑張ってる、みたいな話に」

そして、無料で参加できるミーティングに誘われたそうです。

「行ってみたら、商品説明と体験談ばっかりで。真剣に結婚を考えてる人間って、いい人に出会えた、っていう気持ちが強いぶん、警戒が緩むんですよ。その気持ちを、狙われるんです」

見分け方のチェックリストと、その限界

招待制、抽象的な自慢、曖昧な職業

もちろん、外から見て分かる、典型的なサインはあります。実用的なので、整理しておきます。

イベント自体の特徴としては、運営会社名や連絡先がはっきりしない、特別な人だけ、と招待制を強調する、参加費が極端に安いか高い、男女比が偏っていて、やたらとイケメンや美女が多い。参加者の話し方では、すぐに、特別なコミュニティ、人生が変わった、自由な生活、といった抽象的な自慢が多く、職業を聞くと、コンサルとか、いろいろやってる、と曖昧。二十代のアカリさんは、街コンで話の弾んだ男性に、この後、少人数の集まりがある、と誘われた経験から、こう言っていました。

「断っても、せっかく縁ができたのに、って、ちょっとしつこくて。しかも後で気づいたんですけど、会場で、他の女性にも同じ男性が声をかけてて。参加者の人数に対して、女性が多すぎるイベントは、要注意です。サクラが混じってることがあるので」

でも、プロはチェックリストを避けてくる

ただ、こうしたチェックリストには、限界があります。勧誘のプロは、こういう典型的な特徴が警戒されることを、知っているんです。だから、巧妙に避けてくる。運営を大手っぽく見せたり、最初はビジネスの話を一切出さなかったり。

だから、外形的な特徴だけで見分けようとすると、手の込んだ相手には、通用しないことがある。チェックリストは、入り口としては役に立つけれど、それだけでは、進化した手口を、取りこぼしてしまうんです。もっと確実なアラームが、別のところに、あります。

いちばん確実なサインは、自分の中の焦りだった

そのアラームは、相手ではなく、自分の内側にあります。勧誘に巻き込まれかけているとき、こちらの心の中では、必ず、特定の反応が起きているんです。

この人に認められたい。この輪に入りたい。断ったら嫌われる。乗り遅れたくない。そういう、焦りや、妙な高揚感です。

健全な出会いは、こちらを急がせません。相手のペースを、尊重してくれる。今度またゆっくり、で済む。でも、勧誘は、必ずどこかで、こちらを急がせ、特別扱いし、断りにくくしてきます。今だけ、あなただから特別に、この機会を逃したら。そういう圧が、必ずかかる。アカリさんが、振り返って言いました。

「後から思うと、あの人といるとき、なんか焦ってたんですよ。この人に気に入られなきゃ、みたいな。普通の出会いなら、そんな焦り、いらないじゃないですか。あの、自分の中の不自然な焦りが、いちばんの危険信号だったんです」

相手の言葉を分析するより、この人といるとき、自分がなぜか焦っていないか、を見る。その内側の焦りこそ、いちばん信頼できる、アラームなんです。

相手は、あなたを見ているか、その向こうを見ているか

乗らないとわかった瞬間、態度が冷たくなった

もう一つ、決定的な見分け方があります。勧誘の本質は、関係そのものを、別の目的のための、道具にすることです。相手は、あなたに興味があるふりをする。あなたの話を熱心に聞き、褒め、共感してくれる。でも、本当の目的は、あなたではなく、その向こうにあるもの、つまり、お金や、勧誘の実績なんです。

だから、こちらが乗らないとわかった瞬間に、態度が変わる。コウタさんの相手も、ケンさんの相手も、そうでした。

「僕が興味ないってわかった途端に、連絡が減ったんです」コウタさんは言いました。「あんなに親身だったのに。そこで、はっきりわかりました。あの人が見てたのは、僕自身じゃなくて、僕が差し出すはずだったお金だったんだって」

見分けるべきは、この人が、あなた自身に関心があるのか、それとも、あなたを通じて、別の何かを手に入れようとしているのか、という一点です。あなたが誘いに乗らないとわかった瞬間に、急に冷たくなるなら、それが答えです。その人が見ていたのは、あなたではなかった。

完璧に見抜けなくても、早く抜ければいい

勧誘の見分け方を突き詰めると、それは、詐欺対策の技術を超えて、人との関わりの中で、相手が自分自身を見ているか、道具として見ているかを、感じ取る力の話になります。そしてそれは、街コンだけでなく、あらゆる人間関係に、通じることでもあります。

ただ、正直に言えば、完璧に見分けることは、できません。どんなに警戒しても、巧妙な相手には、引っかかることがある。だから、もし騙されかけても、見抜けなかった自分を、責める必要はないんです。騙されるのは、こちらが愚かだからではなく、相手が、人の善意や寂しさにつけ込む、プロだからです。

大事なのは、百パーセント見抜くことではなく、おかしいと感じたら、早めに距離を置ける、その一歩の速さです。三十代のさくらさんは、街コンで知り合った優しい男性が、徐々に投資話に変わり、高額商品を迫る集まりから、逃げるように帰宅したそうです。ブロックしたら別のアカウントから連絡が来たといいますが、彼女は、二、三回会ってから深く関わるか決める、というルールで、自分を守っていました。事前に口コミを調べ、運営が明確な大手主催のものを選ぶ。急な誘いは一旦保留する。巻き込まれそうなら、早めに離れて、周囲に相談する。

見分ける完璧さより、抜ける早さ。途中で、あれ、と思ったら、そこで引き返せばいい。勧誘は、いい人の顔でやってきます。でも、その笑顔の奥で、あなた自身を見ているか、あなたの財布を見ているか。それを見抜く目と、おかしいと思ったらすぐ抜ける足の速さが、いちばん現実的に、あなたを守ってくれるのだと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ちょいエロからまじめな恋愛まで、街頭で聞いた本音、匿名で寄せられた告白、実際に会ってインタビューした当事者の生の声だけ。

当サイト運営 YouTubeチャンネル
ノンフィクション・リアルドキュメント
https://www.youtube.com/@non-fictionrealdocumentjap3035
チャンネル登録者数 1.31万人


街頭インタビュー
匿名体験談の募集・取材
当事者への直接インタビュー
読者投稿の検証と公開

取材協力や体験談の投稿は、ブログのお問い合わせフォームからお待ちしています。

目次