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彼氏が他の女と連絡とってる事実を知った夜―スマホを閉じた私が3日間抱えたもの

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通知音がした。画面を見た。

今日も楽しかったね♡

送信元は知っている名前だった。普通に知っている、それだけの名前。でもその瞬間、全身の血が冷えた。

画面を閉じた。彼はまだ眠っていた。翌朝、普通におはようと言われた。普通にキスされた。

3日間、何も言えなかった。

目次

朝のキスが一番きつかった―知ってしまった後の日常という地獄

同棲して半年が経つ頃だった。夜中の通知音、ロック画面に浮かんだ文字、知っている名前。あかりは心臓が止まりそうになりながら、画面を閉じた。

26歳、IT系の仕事。同棲相手の拓也は29歳。大学から付き合い続けて4年になる。

「翌朝が一番きつかったんです。拓也が普通におはよって言って、普通にキスしてきて」

あかりはその朝、返せなかった。でも拓也は気づかなかった。何も変わらない朝が、始まった。

「知ってしまった後の日常って、全部が嘘になるんです。ご飯食べながら笑ってる、並んでテレビ見てる、全部。でも私だけが知ってる。その重さが、毎日積み重なっていって」

3日後、我慢できなくなった。

「スマホ見ちゃったんだけど、って切り出したんです。拓也、真っ青になって。泣きながら謝って」

でもあかりが一番許せなかったのは、拓也の謝罪じゃなかった。

「相手の子が、私の存在を知りながら連絡し続けてたことなんです。後でSNS見たら、拓也の投稿にずっといいねしてて。明るくて友達が多い子で。私は、その子に負けたみたいな気がして」

あかりは別れを告げた。でも別れた後も1ヶ月、毎晩泣いた。

「拓也への怒りより、気づかなかった自分への怒りの方が大きかった。3日間、何も言えなかった自分が情けなくて」

知った瞬間から始まる一人きりの時間

彼氏が他の女と連絡を取っている事実を知った瞬間、その人は一人になる。隣に彼氏がいても、笑い合っていても、一人だ。誰にも言えない秘密を抱えた一人きりの時間が、静かに始まる。

あかりの友人、真由は34歳。彼女も同じ経験をした。

「会社のシャワー中にスマホが光って。君にしか言えないよって、返信の文字が見えて」

真由は画面を閉じた。彼氏が戻ってくるまで、普通の顔をしていた。

「普通の顔、どうやってたのか今でも分からないんです。でもできたんですよ。人って、追い詰められると演技できるんだなって」

真由はその夜、一人で泣いた。彼氏の隣で、気づかれないように。

「あの孤独、今でも体が覚えてます」

見知らぬピアスをそっと元の位置に戻した夜―静かな終わりの始まり

吉祥寺の居酒屋。金曜の夜、さくらは2年前の出来事を、ビールを飲みながら静かに語った。33歳、会社員。

「喧嘩が増えてた時期で。健太、帰りが遅くなってて。でもそれが仕事のせいなのか、別のせいなのか、確かめたくなかったんです」

ある夜、健太がシャワーに入っている間にスマホが光った。見知らぬ名前から、仕事しんどいよね、俺もわかるよというメッセージ。

「指が震えながら、トーク画面を開いたんです。ただの愚痴のやり取りだったんですけど、健太が君にしか言えないよって返してるのを見て」

さくらはスマホを元の位置に戻した。何も言わなかった。

「言ったら終わりだって分かってたから。まだ終わりにしたくなかったんだと思います、その時は」

さくらは自分から連絡を控えた。詮索しなかった。すると健太は安心したのか、逆に優しくなってきた。

「それがまた辛くて。優しくされるほど、私何も知らないふりしてるって思えてきて」

ある朝、ベッドサイドに見慣れないピアスが落ちていた。

「見た瞬間、全部確定した気がして。でも私、そのピアスをそっと元の位置に戻したんです。なぜかそうしてしまった」

さくらは1週間かけて、静かに荷物をまとめ始めた。

「健太に別れを切り出したら、ごめん、ただ話したかっただけだよって逆ギレで。でも私はもう決まってたから。私を一番に思ってくれないなら、もういいって」

さくらは続けた。

「あの時の自分、我慢しすぎてたんです。ピアス見つけた瞬間に出ていけばよかった。そっと戻した理由が、自分でも分からない。怖かったのかな、現実が」

証拠を見つけても動けない理由

真実を知っても、すぐに動けない。それは弱さじゃない。2年間の日常が、簡単に消えないからだ。知った後も一緒にご飯を食べ、笑い、眠る。その日常の重力が、人を縛る。

さくらの後輩、彩花は28歳。彼女も知りながら、3ヶ月動けなかった。

「証拠あったんですよ。でも突きつけたら終わる。終わりたくなかったから、見て見ぬふりしてました」

彩花は3ヶ月、演じ続けた。

「でも演じてる間、心が削れてくんです。毎日少しずつ。結局別れたんですけど、3ヶ月早く決断してたら、もう少し自分を守れてたと思う」

親友と彼氏が3ヶ月連絡を取り合っていた―怒りより先に来た吐き気

新宿の居酒屋。休日の夜、みゆきは今でも体が震える出来事を語った。26歳、デザイナー。

「3人でよく遊んでたんです。私と、彼氏の悠真と、親友のあやか。仲良いグループだと思ってた」

偶然、悠真のスマホにあやかの名前が出た。昨日はありがとう♡という文字が見えた。

「信じられなくて、トーク履歴を確認したんです。3ヶ月前から連絡取ってて、会う約束もしてて。あやかが悠真くんがいないと寂しいって送ってて」

みゆきは吐きそうになった。

「でも気づかないフリをしたんです。3人でご飯を食べた。笑いながら話した。心の中で録音アプリを起動させながら」

でも結局、録音は使わなかった。

「あやかと直接会って話したんです。そしたらあやかも泣いて、悠真に騙されてたって言って」

みゆきは長い沈黙の後、続けた。

「2人に別れを告げました。悠真からもあやかからも。悠真からはもう一回チャンスをって何度も連絡来たけど、無視した」

みゆきが今でも思うのは、あの3人でのご飯の時間だ。

「笑ってる二人を見ながら、全部知ってて笑い返してた自分が、一番可哀想で。でも一番強かったとも思う。あの夜の自分を、今でも誇りに思ってる」

女同士を争わせようとする男の構造

二股や浮気が発覚した時、怒りが女性同士に向かうことがある。でも多くの場合、騙した側は男性だ。みゆきはそれを早い段階で見抜いた。女同士で恨み合うより、自分を守ることを選んだ。

みゆきの友人、沙織は31歳。彼女は逆に、女性側を一方的に憎んだ時期がある。

「相手の子のSNS、毎日見てたんです。幸せそうな投稿を見るたびに、なんでこの子が幸せなんだって」

沙織は半年間、その女性を恨み続けた。

「でもある日気づいたんです。私、彼氏を恨む時間より、その子を恨む時間の方が長くなってたって。完全に間違ってた」

沙織は今、その時間を後悔している。

「恨む対象を間違えて、半年無駄にした。その時間、自分のために使えてたら、もっと早く立ち直れてた」

楽しそうな顔が私には消えていた―証拠を突きつけた夜の本当の痛み

恵比寿のバー。平日の夜、ゆうかはグラスを傾けながら語った。31歳、会社員。結婚を前提に付き合っていた彼氏の翔は33歳だった。

「最初は仕事の相談だよって言ってたんです。夜遅くまでスタンプのやり取りが続いても、信じようとしてた」

でも翔のストーリーに、後輩の女性の腕が写り込んだ写真が上がった。

「限界でした。直接聞いたんです。浮気してるのって」

翔はただの友達と言い張った。でもゆうかはスクリーンショットを並べて突きつけた。翔は泣きながら謝った。

「でも謝罪が一番の傷じゃなかったんです」

ゆうかは静かに言った。

「楽しそうな顔を、私には見せなくなってたんです。ここ半年くらい。でもその子には見せてた。写真で分かった。翔の顔、久しぶりに見た顔だったんです、その写真の顔が」

ゆうかは別れを選んだ。

「証拠があったからじゃない。楽しそうな顔が消えてたことに気づかなかった、私自身が情けなかったから。気づいてたのに、見ないようにしてたから」

奪われたのは彼氏ではなく、楽しそうな顔を見る権利だった

浮気や連絡問題で本当に失われるものは、相手そのものじゃないのかもしれない。一番近くにいたはずなのに、楽しそうな顔が別の誰かに向いていた。その事実が、全ての関係の重さを変えてしまう。

ゆうかの同僚、麻里は35歳。夫のLINEを非表示リストから確認してしまった経験がある。

「証拠見てから、夫の顔を直視できなくなったんです。笑いかけられても、その笑顔が誰に向けられてるのか、考えてしまって」

麻里は離婚した。

「信頼って、一度壊れたら戻らないんですよ。戻った気がしても、いつか同じところで躓く。それが分かってたから」

許した人と、許さなかった人の5年後

池袋のカフェ。週末の午後、数人の女性が語り合っていた。テーマは、彼氏が他の女と連絡を取っていた事実を知った後、どうしたか。

「許したんです、私は。話し合って、ルールを作って、もう一度信じることにした」

そう言ったのは、32歳の女性だ。

「でも2年後、また同じことをしてました。ただし、今度はもっと上手く隠れてた。許した私が甘かったのか、彼が変わらなかったのか、今でも分からない」

隣の女性は首を振った。

「私は別れた。あの時は辛かったけど、今は良かったと思ってる。ただ、別れた理由が正しかったのか、今でも確信はないんです。あの連絡、本当にただの友達だったのかもしれないし」

誰も、正解を持っていなかった。

気づいた瞬間の胸の痛みと、その後の自分との戦い。それだけは、許した人も別れた人も、同じだったんじゃないかな。

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