ノンフィクション・リアルドキュメント– Author –
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恋愛のリアル
修学旅行の告白は、なぜ成功例と失敗例がここまで残酷に分かれるのか
あと二日、同じ建物にいる。断られたら、そこから逃げる方法がない。八人に当時のことを聞いた。成功した人も、吐いた人も、全員が細部を異常なほど覚えていた。 同窓会の二次会が解散したのは十一時前だった。駅前のロータリーで、まだ帰りたくない数人が... -
恋愛のリアル
カップルで一緒に風呂に入るのはよくない? 聞いて賛否より先に見えたもの
家族みたいになるからやめた方がいい、と誰かが言う。逆に、あれで喧嘩が減ったと言う人もいる。カップルで一緒に風呂に入るのはよくないのか七人分の浴室の話を聞いた。賛成派も反対派も、ほとんど同じ一点を境目にしていた。 集まってもらったのは銭湯の... -
人生のリアル
家出、どこ行く。実際に出た人が最初に選んだ場所と、二晩目に起きたこと
行き先が決まらないまま、友達の家、ネットカフェ、公園。候補は出てくるのに、どれもしっくりこない。当然だ。本当に探しているのは場所じゃない。実際に家を出た九人に会って、最初に着いた場所と、そこで何時間もったかを聞いた。 三月の神戸。海沿いの... -
恋愛のリアル
「この人と結婚するんだろうな」と思った瞬間は、笑えるほど地味だった
恋に落ちた瞬間なら、たいていの人は説明できる。声だった、笑い方だった、酔っていた。ところが結婚を予感した瞬間の話になると、みんな急に口ごもる。カフェのテーブル越し。公園のベンチ。寝顔。冷蔵庫から勝手に出てきたコーラ。九人に聞いて、映画み... -
人生のリアル
お姫様抱っこができない男だった僕が、失敗の夜に考えていた物理の話
膝が折れた瞬間の記憶が、やけに鮮明に残っている。 付き合って一年ほどの彼女が、夜のリビングで、やってみて、と言った。テレビでそういうシーンが流れた直後だった。彼女は身長が百六十センチ弱で、体重は本人いわく五十キロ台の後半。特別重いわけじゃ... -
未分類
旦那のお小遣いの平均を調べたのは、私のほうだった
月末の三日間だけ、私は自販機の前を素通りするようになる。 四十五歳の男が、百六十円の缶コーヒーを我慢して会社に入っていく。誰に見られているわけでもない。それでも、少し情けない気持ちになる。その帰り道に、スマホで検索した。旦那のお小遣いの平... -
人生のリアル
一人暮らしで貯金が10万しかなかった頃、私は毎晩アプリを開いていた
二十七歳の三月、口座に百六万四千三百二十円あった。細かい数字まで覚えているのは、深夜にその画面を何度も見ていたからだ。 寝る前にアプリを開く。残高を見る。閉じる。しばらくして、また開く。増えているわけがないのに、数字が変わっていないことを... -
人生のリアル
甥の入学祝いの相場を調べる前に、僕が知っておくべきだったこと
三月の頭に、兄からLINEが来た。四月から小学校だよ、という短い報告と、ランドセルを背負った甥の写真。 祝いの言葉を返しながら、僕はもう別の画面を開いていた。甥の入学祝いの相場。指が勝手に動いていた。おめでとうと打った十秒後に金額を検索してい... -
人間のリアル
女性の車に乗る男性心理・助手席で、俺は自分が何から逃げていたのかを知った
三十八になるまで、デートで助手席に座ったことがなかった。 理由は単純で、必ず俺が運転していたからだ。迎えに行く。乗せる。送る。それが当たり前だと思っていたし、そのほうが格好がつくとも思っていた。付き合って四ヶ月の彼女が、今度は私の車で行こ... -
人生のリアル
ピン札はどこで手に入るのか。前日の夜に気づいた僕が、試した順に全部書く
金曜の夜、十一時過ぎ。式は日曜だった。 招待状を確認していて、ふと気づいた。ご祝儀袋は買ってある。中に入れる金も、口座にはある。ただ、財布の中の一万円札は、二つ折りの跡がくっきりついた、くたびれた一枚だけだった。 普段、現金をほとんど使わ...