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LINEをブロックする人の心理は、無関心のようで、実は執着の裏返しかもしれない

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ある日突然、LINEをブロックされた。理由がわからなくて、自分が何か悪いことをしたのか、と落ち込んでしまいますよね。実際に誰かをブロックしたという人たちに話を聞きました。すると、ブロックという、強くて冷たそうに見える行為の裏に、意外なほど繊細な感情が隠れていることが見えてきました。

最初に会ったユカさんは、二十七歳の会社員です。彼女は、人間関係に疲れきったとき、思い切ってたくさんの人を一度にブロックした経験があるといいます。

「もう、全部リセットしたくて。SNSも、LINEも、関わりのある人をまとめてブロックしたんです。冷たいって思われるかもしれないですけど」

ブロックは、曖昧さに耐えられない人の選択だった

なぜ、返信しないとか放置するではなく、ブロックという強い手段を選んだのか。ユカさんの答えは、はっきりしていました。

「中途半端が、いちばんしんどいんです。この人とはもう関わりたくない、って思っても、連絡先が残ってると、いつ連絡が来るかわからない。既読をつけようかどうしようか、っていちいち悩む。その宙ぶらりんの状態が耐えられなくて。ブロックしたら、その悩み自体が消えるんですよ」

LINEブロックが、既読スルーや返信しないといった他の遮断の仕方と決定的に違うのは、その明確さです。既読スルーは曖昧で、相手にまだ望みを残します。でも、ブロックは、あなたを完全に締め出したという、はっきりした線を引く。ユカさんが求めたのは、この明確さでした。

相手を拒絶しつつ、自分を解放している

ここに、ブロックする人の心理の核心があります。それは、曖昧さに耐えられないということです。

ずるずると続く関係。相手からいつ連絡が来るかわからないという不安。その宙吊りの状態に耐えられなくて、明確に断ち切る。だから、ブロックは、相手を拒絶する行為であると同時に、自分をその関係の不確実性から解放する行為なんです。ブロックする人は、冷たいのではなく、むしろ曖昧な状態に人一倍苦しんでいることが多いんです。

だから、ブロック=憎しみとは限らない

相手のためでなく、自分の心の平和のため

この視点は、ブロックされた側にとって大事です。ブロックは、相手のためではなく、ブロックする人自身の心の平和のためにされることが多いんです。

しつこい営業の連絡をブロックする。何度断っても変わらない相手に、これ以上心を乱されたくないから。家族と感情的に衝突して、一時的にブロックする。冷静になる時間がほしいから。どれも、相手を憎んでというより、自分の心を守るための選択です。

だから、もしあなたがブロックされたのなら、それは必ずしも、あなたが憎まれているという意味ではないんです。相手が、あなたとの関係の宙ぶらりんに耐えられなかったというだけかもしれない。あるいは、あなたと関わることで自分の心が乱れるのを止めたかったというだけかもしれない。ブロックの強さに、必要以上に傷つかなくていいんです。

ブロックには、無関心と執着の裏返しがある

元恋人をブロックしたのは、未練があるから

ブロックする人の心理には、実は正反対の二つがあります。一つは、もうどうでもいいという無関心。もう一つは、気になって仕方ないから見えなくするという、強い執着の裏返しです。そして、後者を教えてくれたのが、タクヤさんでした。三十歳の営業マン。別れた恋人をブロックした人です。

「別れたあと、彼女をブロックしたんです。でも、それは嫌いになったからじゃないんですよ。逆で。まだ気持ちが残ってて。彼女のSNSの更新とか、オンラインの表示を見るたびに辛くて。見ちゃうと未練がぶり返すから、いっそ見えなくしたんです」

彼のブロックは、無関心とは正反対でした。強すぎる気持ちを断ち切るための、必死の遮断だったんです。

依存を断つためのブロックもある

似た心理を、ミサキさんからも聞きました。二十五歳の学生。依存していた友人をブロックした人です。

「その子との関係がしんどいのに、自分からは離れられなくて。連絡が来ると、つい返しちゃうし、来ないと不安になる。完全に依存してたんです。それで、自分の意思では無理だから、強制的にブロックして、物理的に連絡できないようにしたんです」

彼女のブロックも、無関心ではありません。むしろ、相手に囚われすぎている自分を、そこから引き剥がすための手段でした。ブロックが、依存を断ち切る有効な方法になることもあるんです。

本当にどうでもいい相手は、ブロックすらしない

わざわざ遮断するのは、まだ心を揺さぶられているから

ここまで見てくると、一つの逆説に気づきます。実は、執着の裏返しとしてのブロックのほうが多い、ということです。

考えてみてください。本当にどうでもいい相手なら、ブロックすらしません。放置で済むからです。連絡が来ても、無視すればいい。わざわざブロックするという強い行動を取るのは、その相手がまだ自分の心を揺さぶっているからなんです。

だから、ブロックは、無関心の表明のようでいて、実は「あなたは私にとって、まだ無視できない存在だ」という、逆説的な告白でもあるんです。元恋人をブロックするのは、まだ気持ちが残っているから。依存していた相手をブロックするのは、自分では離れられないから。だから、ブロックされた側は、完全に嫌われたと落ち込む必要はありません。そのブロックは、皮肉なことに、相手の心にまだあなたがいる証拠かもしれないんです。

見えなくすることと、忘れることは別

ただ、最後に、ブロックする側に伝えたいことがあります。ブロックは、勢いでできてしまうのに、取り返しがつきにくいんです。感情的にブロックして、後で後悔する人は少なくありません。

二十八歳のレナさんは、その一人でした。

「喧嘩の勢いで、大事な友達をブロックしちゃって。後で冷静になったら、あの子、本当はすごく大切な人だったのに、って。でも、ブロックを解除してまた連絡するのも気まずくて。連絡手段を自分で断っちゃったことを、今でも後悔してます」

だから、ブロックする前に、一つだけ自分に問うといいと思います。これは、無関心からのブロックか、それとも執着からのブロックか。無関心なら、たぶん後悔しません。でも、執着からのブロック、つまり、まだ気持ちが残っているのに、見るのが辛くて断ち切ろうとしているなら、少し立ち止まったほうがいい。

なぜなら、それは、相手を拒絶しているようで、本当は自分の揺れる気持ちに蓋をしているだけかもしれないからです。ブロックで相手は視界から消えても、あなたの心の中のその人は消えません。むしろ、断ち切ったことで、余計に気になることもある。見えなくすることと忘れることは、まったく別なんです。

ブロックが、本当にあなたを楽にするのか、それとも、ただ蓋をするだけなのか。依存やしつこい相手から自分を守るためなら、ブロックは正しい選択です。でも、まだ気持ちの整理がついていない相手なら、見えなくする前に、その気持ちと一度向き合ってみる。そのほうが、後悔は少ないのだと思います。ブロックボタンは、いつでも押せます。だから、押すのは、本当にそれが自分のためになると確信してからでも、遅くないんです。

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