ノンフィクション・リアルドキュメント– Author –
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未分類
旦那のお小遣いの平均を調べたのは、私のほうだった
月末の三日間だけ、私は自販機の前を素通りするようになる。 四十五歳の男が、百六十円の缶コーヒーを我慢して会社に入っていく。誰に見られているわけでもない。それでも、少し情けない気持ちになる。その帰り道に、スマホで検索した。旦那のお小遣いの平... -
人生のリアル
一人暮らしで貯金が10万しかなかった頃、私は毎晩アプリを開いていた
二十七歳の三月、口座に百六万四千三百二十円あった。細かい数字まで覚えているのは、深夜にその画面を何度も見ていたからだ。 寝る前にアプリを開く。残高を見る。閉じる。しばらくして、また開く。増えているわけがないのに、数字が変わっていないことを... -
人生のリアル
甥の入学祝いの相場を調べる前に、僕が知っておくべきだったこと
三月の頭に、兄からLINEが来た。四月から小学校だよ、という短い報告と、ランドセルを背負った甥の写真。 祝いの言葉を返しながら、僕はもう別の画面を開いていた。甥の入学祝いの相場。指が勝手に動いていた。おめでとうと打った十秒後に金額を検索してい... -
人間のリアル
女性の車に乗る男性心理・助手席で、俺は自分が何から逃げていたのかを知った
三十八になるまで、デートで助手席に座ったことがなかった。 理由は単純で、必ず俺が運転していたからだ。迎えに行く。乗せる。送る。それが当たり前だと思っていたし、そのほうが格好がつくとも思っていた。付き合って四ヶ月の彼女が、今度は私の車で行こ... -
人生のリアル
ピン札はどこで手に入るのか。前日の夜に気づいた僕が、試した順に全部書く
金曜の夜、十一時過ぎ。式は日曜だった。 招待状を確認していて、ふと気づいた。ご祝儀袋は買ってある。中に入れる金も、口座にはある。ただ、財布の中の一万円札は、二つ折りの跡がくっきりついた、くたびれた一枚だけだった。 普段、現金をほとんど使わ... -
人生のリアル
食費を月八千円まで落として、僕は一度おかしくなった
一年で九十万貯める、と決めた月に、まず手をつけたのが食費だった。 家賃は下げられない。引っ越すほうが高くつく。保険も通信費も、見直したところで月に二千円か三千円だ。一回削ったら、あとは何も起きない。つまらない。 食費だけが違った。今日から... -
人間のリアル
距離が近い女と言われ続けた私が、結婚式の動画で見た四十センチ
友人の結婚式の二次会を、誰かがビデオに撮っていた。半年後、その動画がグループに流れてきて、私は自分が映っている場面を再生した。 画面のなかの私は、同じテーブルの男性と話している。よく喋り、よく笑っている。ここまでは、まあ、想像どおりだった... -
人間のリアル
離れたところから見てくる女がいたあの視線の意味
毎朝七時半、向かいのホームに、その人は立っていた。三十代の前半くらい。派手ではない、穏やかな顔立ちの女性だった。俺が気づいたのは、彼女がこちらを見ていたからだ。線路を挟んだ向こうから、まっすぐに。 目が合う。すると彼女は、すっと視線を落と... -
人生のリアル
LINEをブロックする人の心理は、無関心のようで、実は執着の裏返しかもしれない
ある日突然、LINEをブロックされた。理由がわからなくて、自分が何か悪いことをしたのか、と落ち込んでしまいますよね。実際に誰かをブロックしたという人たちに話を聞きました。すると、ブロックという、強くて冷たそうに見える行為の裏に、意外なほど繊... -
人間のリアル
大人しいけど面白い人と言われる
大人しいけど面白い人、と言われることがある。たぶん褒め言葉だ。ただ本人としては、前半と後半が矛盾しているという自覚が、ずっと消えない。外から見た私は、確かに大人しい。でも、頭の中は一度も静かになったことがない。 たとえば会議中。誰かが的外...